面白人生講話(10)/生田 稔
 
れないが、そうであろうか。そうではない。人々よもっと探せよ、休むな考えることを休むな。宇宙はだれのためにあるのか、悠久の宇宙は人のためにある。もろもろの星は人がやってくるのを待つ。
 そう思いつくとき、身震いがしないか。地球はすでに狭小である。宇宙に思いをはせ、希望を広くしよう。確かに人はパンのため働かねばならない。人はパンのみによって生きるのではないとは、もっともっと大きな意味を持っている。
 生きている意味をもっと追究せよ。夏の暑さにも冬の寒さにも負けない強い体と精神を持とう、自己に負けるな、屈すな。愛のゆえに人間を造られた神を忘れないように。ひとはひとりではない。神という確かな友がいる。我々が表面的に考えているほど神は我々から遠く離れておられるわけではない。私はいま非常な虚しさの中からこの一文を草した。
 神よこのわたしの叫びをどうか無にしてくださいますな。大勢の賢人や哲人や信仰と正義のため身を挺した無数のあなたの民を思い起こしてください。

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