黄色い檻/アオイリョーキ
どこもかしこも黄色い
広さもわからない
究極に狭いのか
それとも無限に広いのか
ここはどこだろうと隣に座っている人に聞いてみる
問い掛けた後で気付いたが、
その人はただ座っているだけではなくて、眠っていたので
私の問い掛けには答えてくれなかった
聞こえてもいないだろう
自分の手を目の前に持ってきて開いてみる
何も見えなかった
きっと、檻の中にいるうち
私も黄色に染まってしまったのだろう
濃淡がない、まっ黄色のなかで、隣の人は眠ったまんま
ここはそういうところかもしれないと思ったので
私も眠ってみる事にした
目をつむった
眠った気がしたので目を開けたら
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