玉川のほとりで/パラソル
している。無い頭を思い出しながら、
こいつは、僕が職安に来た事実を知りながら、
なぜそれが分からないのだ。 ぼくは、こいつは、
こいつこそ思考してないじゃないか!
ふいに、横にある金魚鉢を、ひったくった。
そしてそれをひっくり返して、先に何もない首の上にのせた。
ぼくは、金魚鉢をのせながら、首からありあまった思念が
あふれ出て、金魚鉢の中に充満していくのを意識した。
「ぼくは、、、ぼくは、、、これで、、、頭ができたじゃないか!
これで、考えられるじゃないか!
ぼくは、頭がなくたって、考えられるじゃないか!
なぜ僕は職安にきたんだ!?」
その時、ザバーと、か
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