モノクローム街道/紫音
 
の澱みとともに
ぷっくりと膨らんだ血管が
破れて裂けて
偽者の金髪を染め上げ
無い答えを探す


***


始まりはいつも些細なことで
きっかけはいつもくだらなく
あたり前があたり前として
ただ
そこに
線を引く

一線

超えるべきか
越えざるべきか
迷うほどもなく
知らぬうちに破る境界
意味も価値もない教戒

蔑みの視線の矢が
その手を柱へと打ち抜き
折れかけた足を
網が掬っていく
救いなき日々
線を引かれ
破るだけの日々


苦味はコーヒーのようで
渋味は抹茶のようで
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