「モナとウルリカ」/ソティロ
った
わたしたちは
濡れた服を全部脱いでしまって
ぎゅっと一絞りしてから
木の枝を借りることにした
ごつごつした丁度良い枝
風が吹いてきて
布をはためかせると
まるで旗を掲げたみたいで
満足して見入っていた
すっぽんぽんのわたしたちは
旗の下で踊ったり
くすぐりあいながら遊んだ
裸は無防備だったけれど
そのぶん多くのものを
受け止められる気がした
世界はきっとうつくしい
だからもちろん
わたしたちの裸体も
うつくしくひかっていた
おなかがすいたら
背の低い樹木に生る果実をたべた
悩殺され
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