童話「なないろのつる」/チアーヌ
 
り閉じたりしながら、自分の全身をながめていました。
 鶴は、七色の鶴に変身していました。虹をイメージした色合いで、羽を広げると、あまりのカラフルさに、見ているこちらもクラクラしてきそうでした。
 「お風呂に入ったら、せっかくの色が取れてしまいますから、早めに彼女に会いに行ったほうがいいですよ」
 ゆうなさんがそう言うと、鶴はうなずいて、窓から飛び出して、はばたいて行ってしまいました。
 ゆうなさんは、つかれてしまったので、その場に横になって、少し眠りました。

 ゆうなさんが目をさますと、部屋の中は明るい日差しに包まれていました。
 「おはようございます」
 声のするほうを見ると、
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