サンサーラ/あすくれかおす
そんなイメージだけを繰り返して想っていた
わたしは金ぴかの花が
消えていけばいいとも 消えないでほしいとも思った
とにかく自分自身が知りたかった
どうして世界は
かんぺきに無に還ることをせず
わたしたちを絶やすこともせず
ただ枯れてしまったんだろう
わたしたちに何を教え
何を奪いたかったのだろう
無意味よりも無でよかったし
「どこか」に行くことも 別に拒むつもりもない
なのにどうして世界は
ただ枯れてしまったんだろう
それいゆは言った
ねえサスピシャス
われわれは今 何か大
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