硝子の欠片/beebee
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波打ち際に沈む
ガラス片のように
毀(コボ)れて
流れて
静かな時間の中で
出会いを待っている
満ち足りた時間が
角を丸く取り
いくらかの擦過傷と
打ち穿たれた欠片の跡
でも光りを返す心を失ってはいなかった
冷たく
繰り返し寄せる碧に洗われて
想いは流れ
繋がって行く
沖合のsoraをかすめるカモメは
漁船の甲板に光る
ブリキ缶の底を覗き込む
碧に深い
海の想い
誘(イザナ)い抱きしめる
海草の腕(カイナ)に
止める
海の男の涙
真珠貝が涙を胎(ハラ)み
白く細かい泡を吹く
寄
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