「精霊、山の手」/菊尾
 
山の手が勝手に名づけたのか
 それとも初代も最初から認識していたのかは知る由もない。
 つまりはよく分かっていないっていうのが本当のところだ。
 
 とにかく高橋くん。ありがとう。
 私はまた頑張ってみるよ。そして、すまない。
 君もその山から出られることを祈っている。

 山の手こと 遠野信彦」


「・・・」
「・・・ ・・・」
「だからあのおっさん無駄に会話長引かせて日が暮れるの待ってたのか。」
「どーすんだよ!俺どーなるんだよ!うわっちょっと俺、体毛伸びてる!」


「追伸 
 コンビニはあれは嘘だ。山の中腹にお土産屋がある。
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