ただ捨てられるだけの日記/Rin.
 
たのだと思ったことでしょう。でも、違ったのです。祖母がなぜ私の文章をあんなにも大事にしてくれたのかも、祖母が亡くなる少し前から短歌を使った活動が急激に増えたこと、祖母の亡くなった日に、私の短歌のブログがひとつの成功をおさめたこと・・・後付のようでもありますが、全てのことがすっと、つながったようなきがしました。祖母は私に、お金では買えないものまで与えてくれたのでした。決してうまくはありませんが、言葉で作品を作り出すことができる、その幸せを。

 日記は20年、祖母が骨折して入院する手前まで続いていました。最後のノートの表紙には、「ただ捨てられるだけの日記」と題されており、だんだんと自分が日記を書
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