ただ捨てられるだけの日記/Rin.
を書けなくなってきて悲しいと綴られて終わっていました。そして、私に欲しいものを欲しいだけ買ってくれていたあの頃から、店がくるしくて金がなく、支払うところに支払いができてほっとした、ともありました。祖母は、そんな人だったのです。
その日記に見える祖母の顔は、私のイメージしていた「絵に描いたような大阪人」とは全く違う人でした。まるで祖母の影のような。いや、もしかしたらあの毒気の強かった、勝気で派手好きの方が影だったのかもしれません。でもそんなこと、私にはどちらでも構わないことなのです。
戻る 編 削 Point(32)