ミニひまわり/おるふぇ
遠い 遠い また遠い空の下
あなたは息をする
生きている仕草をして
選ばれた愛や憎しみの態(なり)を
胸の内に閉じ込めて
息をする
そう、生きている
それが優しさか厳しさなのかはいざ知らず
出かけるわたしは
うっすら青い空の
今更ながらの美しさに感嘆する
“いつもありがとう”
ドラマチックなことなど皆無に等しい
けれどそれが何よりのドラマ
深く考えれば闇に遮られ
目前の控えめな佇まいの光を
見落としてしまう
赤いポストに手紙を出すと
返事が待ち遠しくなる
“ここからすべてがはじまる”
電話という便利なもの
メールという便利なもの
昔よりも
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