昨日/うてた
限の距離が、軋んでいた。
あまりにも、アップの画像が五月蠅くて、
思わず外へ逃げ出したのだけれども、
こんどは無限の数万倍の無限が追いかける
どこに行くにも付きまとって、
日陰に逃げ込んだらば、
日陰に逃げ込んだらば、今度は日陰の声たちが、
安っぽい、ラジカセか何かやろう、その声はこもっていて、
重くて、湿っていて、
耳のダンス細胞が、泣いているかのように、
キンキンキンキン
シトシトシトと、
横の声たちは孤独だった
すぐ横の暗闇から聴こえるその、声たちは
私の自意識を
憐れむ、ちょうどその時、
思い出したのです、あの距離とはなんであったのか
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