昨日/うてた
天井と私のあの単位は、
私と声とのあれとちょうど同じになっておって、
ゆうならば、波
波という名の、線状の、たゆんだもの
たゆんだものの距離
距離という単位
無限の単位
無限の軋み
それらはすべて、私を浜辺へ連れて行き
ほったらかしにする。
ここには天井がないから
距離はないのです
無限なんてものは有り得ないのですから
私は息をしながら歩ける波打ち際を探し物をするかのごとく
うつむいて、時々空をみて
そーら
空からは意味をなくした腎臓が見下ろしておって
波からは、小さな母が流されてくる
私はそれを拾い集めながら、
段々と軋み戦慄く
空間に、おさまってしまうのです。
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