飲むヨーグルト、ブルーベリー味/ki
軽快なマーチにのって出口へ向かう
外へ出ると、もう日が沈みかけて
瞬きをすると白い光がチカチカと消えては落ちていった
飲むヨーグルトを真っ白い袋から取り出して
ストローを突き刺す
ブルーベリー味というよりも
甘ったるい鉄分の味で
顔をしかめた
酢コンブの薄いビニルをちぎって
一枚口の中に放り込む
そして飲むヨーグルト、ブルーベリー味
変な味がして
また顔をしかめて
そりゃあ、そうだよな、と
苦笑いをした
雑誌をパラパラと捲った
規則正しく真直ぐ並ぶ文字に
頭で残りかすのようにあの軽快なマーチが
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