飲むヨーグルト、ブルーベリー味/ki
を言ってるのかわからなかったけれど
最後の「ありがとうございました」だけは聞こえた
そのまま出るには物足りなくて
お菓子コーナーを物色する
片手に酢コンブと雑誌を掴み
また、レジへ向かう
女の人の「ありがとうございました」だけが聞こえる
僕の番になる
お金を払って商品を受け取る
「ありがとうございました」と 彼女
「ありがとう」と 僕
自分にも聞こえないほどちいさな声
でも、彼女は笑ってくれた 気がした
それは、僕の好きな子に似ていた 気がした
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