均す/生田
 
 宇宙はぷつん、と収束するのか、ぽつん、と拡散するのかを考えていた。ところで、私の専攻は心理学である。だからとは言い切れないが、宇宙のこれからを考えてやらねばならない義理はない。なので、地球民の自覚を持ったりして自然保護に尽力することもなく、天井の染みを眺め今日の人間関係に悩んだりもする。
 父方の祖母は、祝日となると玄関口に日の丸の旗を掲揚していた。ちなみに先祖代々の墓があるお寺さんは浄土真宗であり、実家では仏壇と神棚が一緒くたにある。そうそう、クリスマスも祝っていた。そんな家ではあるが、いや、そんな家だからこそか、お彼岸には帰省しなさい、と父母は私を脅迫することに余念がない。とても幸福なこと
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