海に似た形の、しかし実体のない女を語るように/2TO
』とを象徴的なレベルにおいて結びつける「引き伸ばされた彼女の頭蓋骨」には、その「余白=周縁(マージナル)」において何か不可知なものが「潜伏」している。
この「余白=周縁(マージナル)」は「何もない公園」(第一連)という空虚、または「幾何学模様の蜂の巣」という複数の孔として描きだされた「団地の間」(第二連)として、この詩に内在されている。そして「余白=周縁(マージナル)」を詩の内部に引き込むものこそ、それらの語に付随して書かれている「潮風」・「塩辛い風」、すなわち「波−風」として表される「パルス(Pulse)」なのである。(そのうえで窓ガラスを叩く「砂」やワンピースから落ちた「乾いた塩」とは
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