心の地下室で独りが笑う/うおくきん
からだ。
一度目の自我崩壊を思い起こす・・・薬物オーバードーズで3日間昏睡の後、管だらけの箱入り娘。
閉鎖病棟??、モルグ??、苦界??、六道地獄??、奈落??、ゲヘナ??、冥界??、ヴァルハラ??、パラグラフ14??、いしのなか??・・・いったいココはドコなんだ??
仮に心の地下室とでも命名しておこう。
ソレ以来、独りは地下室に逃げて、汚物のように無様に屍体のまま思考停止で生きている。ソコもまた楽だった。この地下室は独りの弱さの象徴なのだ。
地上も地下室も同じようなものだ。より楽なほうに逃げただけだ。
長い年月が経ち・・・独りは独り切りで地上の街に這上がる決意をした。
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