nostalgic/春日
のを
知っているからだろう
自分を自分で認める優しさ
きみはそれを愚かさとよんだ
ゆっくりとこれからをなぞることを
当たり前だと思っているのなら
それは考え直した方がいい
きみの前では単純ではいられなくて
わたしはときどき妙に恥ずかしくなる
でもそういう気持ち
ほんとうは嫌いじゃなかった
飲み干せなかった麦茶が日の光を受ける
きみの髪の色に似ていたよ少しだけ
氷の割れる音を何度聞いて
そのたびに溢れる水分を喉で受け止めたら、
*
昨日は何かを失った
今日は何かを得て
明日はまた失うだろう
その連続で日々が構成されている
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)