ひかり/石畑由紀子
 



   書いては消し、
   書いては、
   消し、


   夜 、
   に書いた手紙は朝にもういちど読みかえしてみよといいます、
   雪は残らずとけてしまった、私は雑音で、《膨張、
   満ちて、          《する内側、
   いる、     《呼吸が浅くなって、
          《ゆく、



路上の白線に足をとられる私を
かこいながら通りすぎてゆくひかりの群れ
爪を巻きあげる、掻いてしまわぬよう
キリキリ と


   産声、今日も、
   あなたのひかりはまぶしかった、そしてその、《瞳孔の開閉は、
   つらなり、も
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