青い花/ダーザイン
図形を
模擬構成しており
からっぽの曼荼羅の中心に立てば
高架は身をよじってのびあがり
星々の彼方へと続いているのだ
冷たい夜風に乗って
空の道をひとり頂へとたどれば
夕べの群雲はすでに色を失い
街灯の明るみの中に 再び
ピンクのワンピースの少女が現れる
彼女はただ微笑んで眺めている
ただ微笑んで眺めている
世の終わりの果てにはなにがあるのか
ワンピースのすそをそっと風がなでて行く
藁色の髪毛がやわらかくそよぎ
わたしは彼女を抱きたいという強い衝動にかられる
断線した電線が歩道を打ち
わたしたちの足元を世界から浮き立たせた
丘の下にひろがる廃都は
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