春の日、膿んだ傷みの反芻/ホロウ・シカエルボク
どこへ行くこともなくその空で遊んでいたきみ、クリーム色の雲がまだ少し寒い季節を足早に過ぎていく、そんなエターニティ
綴った手紙の文句は何度もリテイクされた挙句続きを書かれること無く
アドレスを押すたびに会えるような気がしていたのは純粋無垢の証だったのか
プラトニックを笑えばシニカルだなんて、かっこいいけど誤った認識を抱きしめたままいつの間に大人になったのだろう
口ずさめる歌はすべて一昔前のメロディ、ラブソングはところどころ君の名前で記憶していた、あの日の公園、あの日の約束、匿名性の中にありありとある景色
春は足早に思い出をさらうように強く吹きつけて
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