光の天使〜1/草野大悟
 
光の天使が突然僕の前に現れたところから
僕らの小さな物語は始まる。

そのころ
小説を読みまくっていた僕は
学校や、同級生や、先生や、その他の
世の中の大多数の大人達に辟易し、半ば馬鹿にして
12歳は十分に大人だと、
決して彼らみたいな一生は送らないと
堅く、堅く心に決めていた。

中学2年の春
僕は桜の花びらの中に
君を見たのだ。

君は光そのままに笑い、
そこにいるだけで輝き、
周りの全てを包み、
温かな心地よいオーラを放ち。

どうも、僕だけではないらしいんだ、
そんな風に感じたのは、
どうも、僕だけではないらしい。

君は
ただ、そこにいる
[次のページ]
戻る   Point(2)