夏野雨論 〜撃ち抜くのは、つよいことばなんかじゃないよ〜 /umineko
。じつは、それすらわからないのだ。たとえば、逢いたい、と告げる。それはどんな強さなのか。フェイクなのか。だめもとで、消えていってもいいように、命綱は握ったままか。それとも。それとも。
詩を書くということ。詩を読むということ。
私たちは伝えられない。
ただ、読み手の中に、何かのさざ波が、たちますように。
何年もたって、確認したくなる時は、ありませんか?あの時、本当に好きだったの?とかね。
確認する。ことばの意味、他愛もないおしゃべりとか、ふざけて叩いた肩の確かさ。とか。
ことばは伝えない。会話の半分は幻想だから。
夏野さんは生きている小動物て、けっこういたずらな瞳の
[次のページ]
戻る 編 削 Point(12)