/渡邉建志
 
理することないよ。いいよ。と
あの人が言う。何度も口づけする。あの人の舌はとても薄い。舌や歯茎に舌を這わせる。「それ
は、やめて





 相変わらず裸である。それは、表通りから見ると暗くて白い薄汚れた建物であるが、その奥は
縦長で道から離れているため静かだ。奥は露天風呂になっている。露天風呂に出てきた私は、何
かの箱の扉を開けた。私は後ろに女の子を控えていた。(だがその顔を見ることができない。)
扉を開けた箱から大きな蜂が現れたのを私は認めその瞬間走り出した。蜂はすさまじい勢いで私
を追いかけついに背中の上部に止まり、思い切り刺した。私はその蜂が何蜂か確かめるすべすら
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