虚偽と忘却のエピソード/atsuchan69
 
っそくYとの電話のあと、わたしの身代わりで部長が直接商談へ行くよう報告、連絡、相談をする。
 「おい、おまえ。何を考えているんだ」
 部長が、顔を真っ赤にして言うので、
 「もちろん、エッチなことばかり考えています」
 と、わたしは言った。

 「フルフルの卵か。今朝わたしが見たヘンなのは」
 流れる車窓の景色を見るともなしに、わたしは言った。
 「ああ。捕獲した卵はすぐにも超臨界流体で溶解される筈だ」
 Yの運転する、マセラティ・クアトロポルテは、いつしか靖国通り外苑を走っている。
 「もう少し訊いてもいいかな?」
 「かまわないよ」
 「フルフルって、一体どんな生き物な
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