あおい蝶がまた産声を上げる夜中(そして執拗に水は流れ続ける)/ホロウ・シカエルボク
 
あおい蝶だ、俺たちの上を飛んでいる…まるでファンファーレのようなさまじゃないか…俺は認めざるを得なかった、そうだよな?サビの味のする君の四肢…ぬぐえるものならぬぐってやりたいと思った、そんな思いを上手く届ける言葉すら見つけることは出来ないと知りながら…君はなにかのために痛みを経由するだけ、だけど俺にとっては痛みでしかありえないのだ
(痛みを思うがままに従えたつもりなのか、奇形の欲望に翻弄されるあたたかい骸)


君が受けつけないもののために俺はなにをしたらいい、すべてをくつがえすことの出来る呪文など俺は知らない―おろかな母親のように笑い、そして絶望をするだけだ―あおいあおい、あおい蝶が飛ん
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