サークル/鈴木
たるや無残きわまりなく、初期メンバーの行く先々では吐奢のオーロラが舞ったとの逸話さえ残っております。人数の増えた現在は個々人のアルカホール耐性を考慮し、致死量を目安にお開きというのが定例となっております。
僕と記憶会の出会いは入学式の三日前、法学部新入生歓迎イベントから帰る途中のこと、あれはまるで交通事故でした。午後六時十四分、夜が始まりたてているころ、怒涛の歓待に疲れ果て誰もいない自販機横で鼻の頭をテカらせていた僕は当時の副幹事・高田はるか先輩に疾風のごとくさらわれてしまったのです。「入学おめでとう!」――蜜のつまった花を見つけたハチドリを髣髴していただきたい――「こんにちは」「これから予定
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