サークル/鈴木
 
らかに叫びました「記憶会万歳!」。そして先輩、酔眼朦朧として「聞け! 顛末を!」。引き金を弾いてしまった張本人は、流れ弾に当たった僕を申し訳なさそうに見ながら「はい」としおらしく返答しました。それからの三十分は、はるか先輩の独壇場でした。内容はお話した通りなので割愛しますが、以前に話したときよりもアルコールが嵩んでいたこともあり身振り手振り話しぶりはオーバーを極め、その狂態はさながらオフィーリアを思わせました。合間に日本酒を注ぎます。先輩は喋るばかりで御猪口を持たないし、文学かぶれは日本酒スパイラルに巻き込まれるのを警戒して手を出さず、結局は僕が一人で飲むかたちとなりました。話は既知で聞くところな
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