瞬きのうちに夜になる?シタール/ホロウ・シカエルボク
 
にひそむものをおまえはすべて吸い込んでしまうのだ、それがどんなものかおまえには判らないから…おまえのエンブリオで痛みに変換される、悲鳴を上げるのはよせ、騒がしいうちは悲劇など本当ではない
目覚まし時計が長い長い時を駆けてベルを叩いている、寿命が機械化された意味の無い蝉のようだ、俺はおまえの中に身体を半分溶かしながらハンマーを探した、まがいものではない、本当に何かを叩き壊すための重力を生み出すことの出来るハンマー、それは苛立って声を上げた口の中に隠れていた、引きずり出して放り投げると目覚まし時計は運命のように壊れ…二度と鳴ることは無かった
運命の音というのは多かれ少なかれ金属音を伴うものだ…俺は
[次のページ]
戻る   Point(2)