終わる、世界が、始まる/木屋 亞万
に生まれた
今日がちょうど20年目
珍しく雪の降る公園に
君は来るだろうか
団長、前線の勝利だ
貴方も勝てれば良いですね
団長は祝杯に酔いつつも
返信を絶やさない
もうすぐ眠るのですね
貴方は良い通信使でした
彼女と暮らす夢が
雪片とともに目の奥へ
洒落たキッチンにポップなテーブル
スタイリッシュなイス2つ
中心に硝子の一輪挿しとガーベラ
ブラインドが光の横縞を作り
窓際にいる君を照らす
君は水着じゃないか
そうかこれは夢か
なら仕方ない
若く跳躍する雑誌の
表紙のような部屋に
まだ知り得ないコートの
中身を夢想しているんだ
頬にも肩にも触れ
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