方舟/はな 
 
で いた
きれいな水
ほとりの
ねえ、ナオタ
たいせつなものなんて
だいじにしまっておかないほうが
いいんだね
けんこうてきな 朝ごはんねって
おねえちゃんが言ったとき
ナオタのこと
一度だけ
おもいだしたのに}




2.「ふしぎ」


先日うまれた妖精は 
まぶしい部屋で しきりにはばたいている
ぱらぱらとこぼれるものを眼で追うと
ふしぎなつらなりで
揺らめいている昨日が見えた
街明かりのひとつとなって
遠い遠い今日へ
わすれものを取りに ゆく








3.「夜を焼く」




朝を迎えるあなたの
こご
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