福豆/かのこ
かんは51個も食べなあかん・・・」
7個や9個しか豆が食べれなかった頃は、お母さんについて買い物に行くのが好きだった。
カートに山ほど食材を積み、あたしら子供はそれをあっという間に食い尽くし、大きくなった。
そんな頃を思い出してみると、随分昔のように感じるけれど、お母さん。ちっとも大人になってない気がする。
あーあ。晩ごはん作ってあげよう、なんて傲慢もいいところだ。自分ができるときにだけやってあげることなんて、ただの自己満足だ。
手伝って、役に立ちたい、楽させてあげたいって思うけれど、結局のところまだ甘えてばっかりだよ。
お母さん。いつまで甘えてていいの?
成人したって、親孝行で
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