胎内帰還/山中 烏流
溢れてしまう
しまったから、触れた
その刹那に
弾けていく、また
(水泡
溶けて、解けて
暗転、
******
静かだと、言う。
言ったあとは、淡く
開かないものを示しては、
その余韻に溺れる。
この指では、
何も、誰も触れない。
なぞることで、開くのだと
私の呼吸は
繰り返した罪を見て、
揺らぐ。
あれは産声だろうか。
とうに、
忘れ、て、しまって、
/。
******
流れ落ちる
私が、静かに、そして
流れ落ちる
呟いた声
開か
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)