紫鬼のお面/北大路京介
の才能を認めていたし、
駅に飾られるのは二郎の作品であろうと思っていた
図工の時間
『鬼のお面』作り
紙粘土で形を作って、それに絵の具で色をつけるものであった
二郎くんは毎日 放課後、下校時間ギリギリまで独り残り
『鬼のお面』作りに没頭した
すでに二郎くんの作品は、色をつける前の段階で、クラスの誰もに賞賛されていた
圧倒的であった
二郎くんは 鬼の面に 赤でも 青でもない 紫の色をつけた
その紫の鬼は、今にも動き出して、人間を襲い、喰らいそうであり、
妖気ともいえる まがまがしいオーラを放ってるかのようであった
"今年の節分には 駅に 紫の
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