批評祭参加作品■ダイアリーポエム調の散文/mizu K
 
高木ブー”だそうな。
 降車駅に着く。ドアが開く前から背中に圧力を感じる。たぶん背後の鼻息のおっさんが
押している。殺意を抱く。ナイスバディのおねーさんだったらいいのにと思う。ホームに
吐き出される。歩く。エスカレーターの右側を音をたてて歩く。改札を抜ける。ラッシュ
に巻き込まれたご老人が駅員となにか話している。誰かの携帯が落ちて通路をすべる。だ
れも見ない。また風が強い。地上にでる。出口でなにか配っている。空が、まぶしい。ビ
ルにむかって歩く。歩きながら人間ウォッチングする。あのイケメンサラリーマンの靴は
かっこいいと思う。すると自分の靴が気になりだす。今度の週末に買いに行こうと思
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