死んだアイツのことなんて、どうでもいいと思っていた/わら
が
結局の自分の本性なんじゃないかと思う
意識は、ゆれては剥がれ落ちる
日々は、ゆっくりと、
ぼくを静けさのなかに引きこんでゆく
*
大学で出会った親友みたいなヤツは
消防士をめざすと言って学校を辞めた
去年、冬のはじめ頃、
受かったと連絡をうけたときは
ひさしぶりに、希望のにおいをかいだようで
言葉にならず嬉しかった
そして、
なんだか、ほっと胸をなでおろしていた
その後、おれはまた、
いろんなことを思い出しながら
言いようもなく、
自分の居場所を見つけられないようで
手さぐりで夜道をさま
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