死んだアイツのことなんて、どうでもいいと思っていた/わら
さまよっていた
*
高校時代の友人とメールをかわす
長い時を隔ててのこと
「がんばってくれ」
今年もまた、受験シーズンがきた
彼はもう、7浪目になる
かつての戦友
その苦悩の端々までもがわかる
人生というもののひとつ、
その修羅に立ちすくんでいる
4浪もすれば、
にんげんは大抵、おかしくなる
過度なプレッシャーの中、
24時間を分単位で刻み
黙々と机にむかいつづける日々
一年間で、
人と話をした、のべ時間が
2時間にも満たなかったなんていう話が
冗談じゃなく言
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