死んだアイツのことなんて、どうでもいいと思っていた/わら
もうひとり、
その集まった下宿の主は
半年ばかり学校を休学していた
こちらも、長い間、ご無沙汰で
その間、なにをしていたかというと
インドを中心に東南アジアあたりを
ぶらぶらと一人旅をしていた
よく生きていたなと思う
そいつから借りた本は
まだ読み終えずにいるのだけれど、
準備よくデジカメを持って行っていたらしく
むこうでの写真を大量に見せてもらった
時折、
明らかにアブない煙に恍惚とした表情を浮かべる現地のオジさんと
肩寄せあってる写真があったりもするのだけど
彼の刻んだ、山々の光、
海のような雲のむこう
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