過去に生きる人へ/mac
 
それはするりするりと手からこぼれる
砂のような
きらきらと

あの日
夕暮れ
影が長く
こちらに伸びて
顔は見えないけど

教室の古い板張り
汚くて傷だらけで
だけど僕らの居場所だった
苦しい詰襟もひとつはずすだけで
自由と感じた

新しい匂いはしないけど
そこは居心地がよかった
気がする

そのわりに抜け出して
怒られて残された
からかわれて笑って
そうして

夏が終われば来年の夏祭りの話をして
秋が終われば来年の秋祭りの話をして

この先それぞれ離れても
どこかでみんな元気で居るから
また同窓会なんかして
バカ騒ぎして

まるで
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