暗闇の色味を塗り分ける(決して塗り潰すものではなく)/ホロウ・シカエルボク
 
が出来る
まあ
さよならと言うことが出来ないやつなどもしかしたら
この世に一人とて存在し得ないのかもしれないけれど

すでに死んだ人の数を数えて
明日生きる糧になるかどうかと考えてみた
生きていてくれたほうがよかった
生きていてくれたほうがよかったけれど
生きているときにはそんなこと考えもしなかった
それは取り分だ

日捲り暦が言う
これまでに聞いた
どんな言葉よりもじんとする響きがあった
一日ごとにやつらは命を削られているのだ

甘い世界は夢の中
瞼の中で目玉をぐるぐるさせながら
百万光年離れた幸せの夢を見た
幸せの夢はぐるぐると回りながら
ダウン系の
[次のページ]
戻る   Point(2)