「復想園」 /生田 稔
に降り立っ
た。深く空気と光を吸った。今まで彼を見る
と避けて通った美しい鳥達が彼に微笑を向け
ひそひそ話し合いながら左右を過ぎていった。
彼は手足に自由を感じた。そして、とある大
きな岩陰に来て、大声に悪魔の父を笑った。
笑いは岩を通して、岩を駆けめぐった。する
ると目前のその大きな岩には振動が起こって
四条の割れ目が刻まれた。右から順に、四条
の亀裂が等しい間隔を置いて並んだ。最初の割れ目が湧き上がるように突然に口を開いて
叫んだ。
「お前はこの如くなるのだ!
お前はこの如くだ!
これがお前!
お前はこれ!」
と一斉に喚き叫んだ。
然しそれらの叫
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