ホワイ/ホロウ・シカエルボク
 



時間の狭間は裂けながら君を飲み込もうとしている、逃れる、逃れないじゃなく
それが運命というものだとしたら君はどうする?古い雑誌を読んでいた―忘れたものを取り戻そうとするみたいに
野良犬が縄張りを主張し、野良猫が誰かの食い物をかすめる、取られたやつは被害者意識が強すぎて
せっかくの注目を悪い印象に変えちまう
水路は澱んでいる、いつの間にか
目に見える流れは失われてしまった―それは添加物に汚れた血液に似ている、それをうたった詩に思えてくる
投げ捨てられた空缶から流れ出た腐ったものが水と同化出来ずに木屑のような肌をこしらえる
太陽はそれを焼き尽くそうとしている
例え天地が一瞬
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