火垂るの墓/めぐちみ
 
許されるはずもなかった。


食料を手に入れることは難しく、飢えは限界に達していく。


すがる思いで農家のおじさんのところへ食料を分けてもらいにいったときに、

「きちんと謝罪してあの家にいさせてもらいなさい、
そうでなければ、この時代を生き抜くことはできない」

というアドバイスもあったのに、

それでも彼は、"14歳と4歳で、生きようと思った"、のだ。


既に節子は栄養失調により衰弱していた。

このとき自分の信念を曲げてでも、
おじさんのアドバイスに従っていれば、
節子は死なずに済んだかもしれない。


あまりにも強すぎる
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