火垂るの墓/めぐちみ
るが、
手伝いなどもせず、毎日妹と遊んでばかりだった。
始めのうちはおばさんも特に何も言わなかったが、
「疫病神がやってきた」「居候の身で、何の役に立たない」
と、次第にたしなめるようになった。
「もうおばちゃんのところは嫌や」という節子と
「誰にも邪魔されず、愛する妹と2人で暮らしたい」という清太の思いは一致し、
二人はおばさんの家を出た。
誰も使わない防空壕に引越し、
"14歳と4歳で、生きようと思った"。
清太は自分の力だけで最愛の妹を守り、生きていくつもりだったが、
この時代背景も含めて、そんなことが許さ
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