特別であり普通である私たち/岡部淳太郎
た。作者としてはそれは誤読だよと言いたい気持ちもあったし、ちょっと過剰に反応しすぎではないかと思ったりもしたのだが、そのような誤読や過剰反応を惹き起こさせる要素があの文章(またはテーマそのもの)にあったということなのだろう(また、自分自身の中に自らを「特別な存在であると思うような」気持ちがなかったとは言い切れない)。それ以来、「特別な人間」というものは果たして存在しうるのか、もし存在しうるのだとしたらそれはどのような形をして現れるのか、また、いわゆる「普通の人間」との関係性はどうなっているのかということが気になっていた。この文章では、そうしたことを少しばかり考察してみたいと思う。
ある特撮ドラ
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