おじいちゃんへ/北大路京介
 
を買いに走り、棺桶に入れました。
なんで、あのとき言葉が出てこなかったのか、わかりません。

いま 僕が祖父に手紙を書けなかった、そして読めなかったのは、必然的だったような気がしています。
今日、この日のために 祖父は僕に 何も書かせなかったのではないかと。そう思えてきました。

今日、新風館である「京都ポエトリカンジャム」というイベントに出ます。
詩を朗読するお祭りらしいです。
祖父は、それが10月26日に行われることを予知してて、息を引き取ったのではないかと。
いまの自分は 去年読めなかった手紙を書いて、読まないといけない気がしてしょうがありません。

*−*

おじ
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