映画日記、ただし日付はてきとう/渡邉建志
(水野晴郎は5作目にしてこの境地に達したと思う)
さらに、重要な場面で歌を歌う女の子がありえない音痴で、その音痴な歌を重要な場面のBGMに流し続ける展開には発狂するかと思った。確信犯的悪趣味。推理場面での水野の素人演技もすばらしいが、それよりもピストルで撃たれた人間に対して「大丈夫か」と棒読みで言ってのける水野のセリフまわしこそすばらしい。コップを倒していった外国人女性(日本語を解さない)に対し「気にするな」とやはり棒読みの日本語(!)で声を掛けるシーンも凄い。
しかし、なによりも凄まじいのが、セリフとセリフの間で「んーーーー」と感心して言っている声である。その間のとり方の間抜けさが堪らない。
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