愛とは/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
ころまできてしまっていた。
 彼女はほどなく入院し、俺のよく知らない不治の病というやつで、余命幾ばくもない状態になったのだ。
 俺は自分の行いを悔いた。
 吉野に本当のことを言おう。そして一緒に、山岡を見舞おう。そう思ったのだ。
 俺は決心し、ある日の放課後、吉野を誘い家に帰った。
「なあ、話ってなんだよ? 宗教の勧誘か?」
 俺の部屋に入った後軽口をたたく吉野に、俺は机の引き出しを開けて、山岡から頼まれていたラブレターを吉野に渡した。
 吉野が一通り読み終わるのを待って、俺は口を開いた。
「俺、少しだけ山岡が好きだったから、渡すのがやだったんだ……」
「……うん」
「だけど、
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